2005年07月25日

猫舌のこころ


熱い食べ物や飲み物が苦手な人(の舌)を「猫舌」という。僕は、この「猫舌」という言葉がなんとなく好きだ。

「猫手」も好きだ。「猫手」は造語で、熱いものが持てない人(の手)という意味で使い、僕の周囲ではこの言葉はもはや日常用語と化している。語源が「猫舌」であることは言うまでもない。

「わたし猫手だから、そのお鍋持ってね」という具合だ。
文末に「ニャー」を付けてもいいかもしれない。英語の付加疑問(,don't you?)のような要領で会話に使ったら、さらに効果的だ。上がり調子の「ニャー↑」は、やや尋ねぎみの場合に。下がり調子の「ニャー↓」は、やや命令ぎみの場合に。

きょうのダンナは機嫌が悪いな、と思ったら、やや尋ねぎみに──
「わたし猫手だから、そのお鍋持ってね。ニャー↑?」

浮気が発覚したりなど、劣勢になったダンナを思う存分こき使いたい時は──
「わたし猫手なんだから、その鍋持ちなさいよ。ニャー!↓」
ついでに、目も猫目になって「化けて出るからね!」といった怨念を込めて威嚇するのもいいかもしれない(笑)。

さて、話は変わって、僕はいま新語「猫頭(ねこあたま)」の普及につとめている。(←真顔で言っている〈笑〉) 
「猫頭」とは、ここまでの文脈からあらためて説明するまでもなく、熱いもの(お湯など)が苦手な頭を指している。

なぜ「猫頭」が必要か? それは僕のある体験から出てきている。
僕は、いつも同じ理容室に行っているのだけど、そこはシャンプーのお湯がやや熱めなのだ。しかも、湯沸かし器に問題があるのか、徐々に熱くなっていく! で、僕はたまらず「あ、す、すみません、ちょ、ちょっと熱いようなんですが……」と告げる。
すると、いつもの理容師さんが「あっ、す、すみませんーん!」とあわてて対処するのだけど、その瞬間、どうも互いに気まずい空気が流れるのだ。
そこで、ぼくはいろいろ考えたあげく、先日「猫頭」発言をしてみた。

僕「あ、す、すみません、ちょ、ちょっと熱いようなんですが……」
理容師「あっ、す、すみませんーん!」
僕「いやあ、僕、猫頭なもんで……」
理容師「ね、猫頭?」
僕「はい、頭が猫舌なんですよ。熱いのが苦手で、ニャンとも情けない話ですう」
理容師「なるほど、そういうのを猫頭って言うんですね。わかりました。気をつけま〜す!」

と、まあ、こんな感じでワキアイアイに話が折り合ったというわけ。いつものプチ気まずい雰囲気なし! 
ちょっと、笑い狙いのドサクサ感はあったけど、まあ、いけるぞ!と僕は確信した。

この「猫頭」が順調に普及したあかつきには、全国の美容室や理容室の壁には、次のような注意書きが貼られているはずだ。

『猫頭の人は、シャンプーの時に、ニャーとひと声鳴いてください(店長)』


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