2005年07月26日
サムライ・ベアーズ
今年5月、アメリカに「サムライ・ベアーズ」という野球チームが誕生した。アメリカに新設される独立リーグ「ゴールデンベースボールリーグ」に属し、全員日本人選手で構成されているのだそうだ。
“独立リーグ”というのは、メジャーリーグ機構(メジャーリーグや、その下部組織であるマイナーリーグなど)とはまったく別の組織で、地域密着型の市民球団リーグとして独立採算で運営されている。
独立リーグはいくつもあり、「ノーザンリーグ」「キャンナムリーグ」「フロンティアリーグ」「セントラルリーグ」「アトランティックリーグ」、そしてこのたび新設される「ゴールデンベースボールリーグ」など、これらに属する球団数を合計すると、50球団近くあるらしい。
日本の野球界にたとえると、セ・リーグとパ・リーグがメジャーリーグで、そのセ・パの各球団には2軍があって、(組織的にも、規模的にも、意味的にもかなり違うのだけれど、あえて言うならば)この“2軍”にあたるものが“マイナーリーグ”と呼ばれている部分だ。
マイナーリーグは、上下に細分化されていて、上位(強いほう)から“3A”“2A”“1A”……などとなっていて、まるで相撲の“幕下”“三段目”“序二段”……のように階級がある。その各階級に属する球団数は合計で240球団になる。
つまり、アメリカ野球界には、頂点“メジャーリーグ”30球団の傘下に“マイナーリーグ”240球団があり、それらとはまったく別に“独立リーグ”が6リーグ・約50球団あるということになる。
これだけでも、ざっと320球団もあるのだ。選手たちは、この超メガ体系の中で激しい下克上を繰り広げているというわけだ。恐るべしアメリカ野球!(これは僕が調べた限りで、アメリカ野球の全貌ではないことをあらかじめ言っておきます)
ちなみに、独立リーグの実力は、マイナーリーグの2Aあたりではないかと言われている。
日米野球事情を数的に比較することに何の意味もないけれど、かたやアメリカの320球団に対し、日本は12球団の維持さえ危ういというお寒い状況。
野球関係者から言わせれば「日米では、野球人口や野球ファンの歴史がぜんぜん違うでしょ」ということになるのかもしれないけれど、日本サッカー界じゃあ「Jリーグ100チーム構想」なんてのもあるくらいだから、要は「やる気と知恵」じゃないか、と。
さてと、サムライ・ベアーズだ。
アメリカの独立リーグで戦う日本人プレイヤー軍団! “劇画的”とさえ言えるシチュエーションだけれど、そこに身を投ずる選手たちにとっては“劇画”ではない。
独立リーグの給料は(ノーザンリーグの例だと)月給800ドル〜3000ドルだそうだ。日本円にして約9万円〜33万円だ。しかも、シーズン中(5月〜8or9月)のみ支給。あとのオフシーズンはバイトか何かして生活費を稼がなければならない。苛酷だ。
サムライ・ベアーズの登録選手に関して、僕はまだ何も知らないのだけれど、毎日新聞(4/4付)によると「明徳義塾高時代に星稜の松井秀喜と夏の甲子園で投手として対戦した河野和洋選手(元ヤマハ)らアマチュア選手のほか、元プロ選手も参加を予定。6日に京都でトライアウト(入団テスト)を行う」と報じられていた。その後、どうなったのだろう?
実業団チームの相次ぐ廃部・休部によって、(野球で生活している)選手の受け皿が先細りになっていく日本野球界。そのことと、アメリカで日本人選手を受け入れるサムライ・ベアーズの誕生は、まったく無関係ではないだろう。
野茂英雄が、キャンナムリーグ(独立リーグ)の球団エルマイラ・パイオニアーズのオーナーになった背景には、日本球界の弱体化への危惧が一因となっていると言われている。野球で生活していこうと思ったら、(社会人野球衰退の今)わずか12のプロ球団のどこかに入らなければならない日本の、どこに希望がもてるのだろうか? 社会人野球・新日鉄堺で育ったのちプロデビューした野茂だけに、日本球界の土台が崩れ始めていることに気が気でないのだろう。
ついこの前までは「12球団を11球団にする」だとか「10にする」などと言っていた国だ。野球を“就職口”として見た時、いま日本の野球選手が恵まれているとは到底思えない。
僕は、ひとつの希望として「サムライ・ベアーズ」を応援していきたい。
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Posted by love40 at 07:09
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