2005年07月26日

パリの4月


サラ・ヴォーン春をテーマとした歌は古今東西たくさんあるけれど、その中でとくに好きな曲となると、僕は『April in Paris(パリの4月)』をあげる。
ジャズのスタンダード・ナンバーとして知られ、名曲中の名曲と言われている。(←この1曲を知っているだけで、オシャレ度がアップだ!)

なぜ、とくに好きか。
曲が良いということに尽きてしまうのだけれど、さらにはタイトルが素晴らしい。「パリ」と「4月」。この2語が、曲に秘められた“洗練”と“情緒”を鷲づかみにしている。

1932年初演のミュージカル『Walk a Little Faster』の1曲として作られたのだけれど、当時はまったく注目されなかった。僕としては、このあたりの寂しげな生い立ちが、また好きなのだ。

その後、ニューヨークのある女性クラブ歌手が歌うことでヒットし、注目されるようになる。『パリの4月』は、ミュージカルのにぎわいより、クラブのあでやかさが性に合ったのかもしれない。

以来、多くのミュージシャンによって愛され、名唱・名演奏を生んできた。

では、歌詞の一節から──

I never knew my heart could sing,
never missed a warm embrace, till
April in paris, whom can I run to?
What have you done to my heart?

【訳】
私の心が歌を歌えるなんて知らなかった
あたたかい抱擁を恋しいと思いもしなかった
(でも、パリの4月を知った今はちがう)
私は誰のもとへ行けばいいの?
パリの4月よ、あなたは私の心に何をしたの?

僕がよく聴いたアルバムは、女性ジャズヴォーカリスト、サラ・ヴォーンの『ウィズ・クリフォード・ブラウン』(写真上)。

沁みまっせ。

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