2005年07月26日

楽器のようなカメラ


上田義彦上田義彦(うえだ よしひこ)という写真家が好きだ。
広告を多く手がけてきているので、彼の名前を知らなくても、たとえばサントリーの広告などでお目にかかっているはず。

広告に限らず、広い分野で活動している。対象は、人、物、景色……、さまざまなものを撮っている。

上田義彦はカメラを“機器”ではなく“楽器”のような感覚で操っているのではないか、と思うことがよくある。

彼の写真には、まるで“目で見る交響曲”のような、精妙多彩な奥行きがある。

いずれの作品も、徹底した静寂さを感じさせるビジュアルなのに、視覚の中枢は“交響”を感じとる、という摩訶不思議さ。いわば、無音の楽器の響き。

素晴らしい写真家はたくさんいるけれど、僕にここまで“音”を考えさせる写真家はいない。

※上の写真:上田義彦写真集『QUINAULT』(1993)より

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