2005年07月26日

ハンバーガー、食べてる?


『バッドボーイズ』という映画があった。
マーティン・ローレンスとウィル・スミスによる黒人ふたり組刑事が活躍するアクションものだ。ややコミカルなテイストを含みながら、アクションとしてキメるところはキメていく、まずまずの作品だった。(続編の『バッドボーイズ2バッド』が作られたのだから、評判は良かったのだと思う)

この映画のヒロイン(ティア・レオーニ)は、ひょんなことから殺人現場を目撃し、犯罪組織から命を狙われてしまう。その彼女の身辺警護をおこなうのがマーティン・ローレンス。映画全体の内容は、きょう話すことにさほど関係ないので割愛する。

場面は、彼女が身を隠すアパートの一室。
刑事(マーティン・ローレンス)が、彼女の警護をしながら、ハンバーガーをほおばっている。そのかたわらで彼女は、自分が菜食主義者であることを告げてから、表情をゆがめて彼に言う。
「そのパクパク食べている肉は、もとは生きていた動物よ」
このセリフは、とくに何だというものではない。トゲはあるけれども、きわめて平凡で、インパクトはない。ところが、このセリフにはもう少し続きがあって、そこがけっこうエグい。

彼女のセリフは全部でこうだったのだ。
「そのパクパク食べている肉は、もとは生きていた動物よ。名前だってあったかも」
この瞬間、刑事は食べる動作をとめ、やや困惑したまなざしで彼女を見るのだ。
「名前だってあったかも」
このセリフを聞いた時、ぼくもスクリーンを見ながら思わずオエッとなってしまった。

ハンバーガーのひき肉になった牛は、かつては「トム」とか「ジョン」とか名前がついていて、牧場主が「ト〜ム!」と呼びかけると、けだるそうに「モ〜」とか鳴きながら振り返ったりしていたのだ。そして、その「トム」を、僕はムシャムシャ食べている……、という流れは、相当にエグい。ブラックユーモアと呼ぶには、あまりにも身近すぎて、笑えない(笑)。(←で、〈笑〉とは、いい根性してんじゃねーの〈苦笑〉)

ちなみに、『バッドボーイズ2バッド』のマーティン・ローレンスは、かなり太っていた。
ハンバーガーの食いすぎだろう(笑)。

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