2005年07月26日

漫画『アストロ球団』が、なんと実写でテレビドラマ化!


アストロ球団ファンほどぶったまげるニュース、と言っていいだろう(笑)。
漫画『アストロ球団』の内容を知っている人なら、この作品のテレビ・ドラマ化がいかに“衝撃的”なことであるかわかるはずだ。それもアニメ化ではなくて実写版だというのだから、なお驚き! 感じとしては『少林サッカー』の野球版というところか。

『アストロ球団』は、1972〜76年にかけて週刊『少年ジャンプ』で連載された野球マンガで、きわめて破天荒な筋立てによって人気を集めた。単行本全20巻を通して描かれた試合はわずか3試合ということからも、その独創性というか異様さがうかがい知れる。

大筋は──伝説の名投手・沢村栄治(実在の人物)の遺志を継いだという謎の男シュウロが、昭和29年9月9日午後9時9分9秒に生まれた9人の超人たちを集め、最強球団を結成し、米大リーグの打倒をめざすというもの。

話は、日本各地にひそんでいる超人たちを探し出すところから始まっている。その中、伊集院球三郎という超人を見つけ出すくだりが、この作品の作風をよく物語っているように思える。
(ここから先、話の筋に若干触れるので、ネタバレを回避したい方は、次のブロックの●からお読みください)
一流のレーサーである伊集院球三郎、じつは彼も“9”生まれの超人で、アストロ球団の一員となるべく人物。謎の男シュウロは彼に目をつけ、接近を図るのだけれど、伊集院はレース中の事故で死んでしまう。「死んじゃったら、オシマイじゃん!」と驚く読者。ところがシュウロはヘリコプターに、パラシュートつき遺体(伊集院)をのせ、高度5千メートルの上空からその遺体を放り出す。地面に着地した伊集院は、なんと息を吹き返すのだ! シュウロは言う「やってみるものだな! パラシュートが開くときのショックがきいたんだな!」……んな、バカな!(笑) 

●いずれにせよ、唯一無二・驚天動地の“アストロ世界”というものがあり、そこには野球への“超愛”とも言うべきものがみなぎっている。当然ながら、驚愕の魔球や必殺打法もジャカスカ出てくる。
世間一般の常識など軽く粉砕してしまう“アストロ・パワー”に、ハマる人はハマり、はじかれてしまう人ははじかれてしまうはずだ(笑)。

思うに、1970年代の日本球界において「米大リーグ打倒」という発想自体が、現実的にはきわめて“非常識”だった。その“非常識”さ──言い方を変えれば“夢”──の前では、すべての“非常識”さが許容できる雰囲気が、当時にはあった。
ところが、超人イチローを始めとした日本人大リーガーが続々と生まれている現在、日本人チームによる「米大リーグ打倒」だって夢ではなくなりつつあるといっても過言ではないだろう。1970年代から2000年代──この30年ほどの間に起こった、現実の日本球界の大変化こそ、ある意味、超マンガ的な驚きがある、と僕は思っている。

ちなみに、伝説の名投手・沢村栄治を長嶋一茂さん、謎の男シュウロを千葉真一さんが演じる。また、アストロ選手の筆頭・宇野球一を林剛史さん(特捜戦隊デカレンジャー・デカブルー役)が演じる。

ほかのキャスティングに関しても、野球のできる俳優や現役プロ野球選手などを予定しているらしい。これは素晴らしいことだ。スポーツの動き・フォームというのは、シロウトがマネしてもぎこちないもので、見ているほうが興ざめしてしまう。ケビン・コスナーの野球映画を例に出すまでもなく、本当にプレイ経験のある人の動きは説得力がある。
『アストロ球団』は破天荒な物語ではあるけれど、この辺の製作サイドのまじめさが嬉しい。関係者のひとりが「ばかばかしくも大まじめな作品になれば」と発言していて、その精神に僕は大いに惹かれる。

放送は、8月10日深夜からテレビ朝日で。またCSのスカイパーフェクTVでは7月25日から放送される。
楽しみだ!

※上の写真は、わが蔵書『アストロ球団』(画面の大きさの関係上、20巻中10巻を撮影)。もうボロボロで表紙カバーがとれてしまったものが多い。(てことは、マニア?〈笑〉)

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