2005年07月27日
さらに、雨の西麻布
先日のブログで、友だちの結婚披露パーティについて触れたのだけれど、もうひとつ書きたいことがあったのを思い出した。
西麻布の、やや奥まった店で催されたそのパーティーは、大盛り上がりのうちに「宴たけなわではございますが……」となり、“三本締め”ということになった。
じつは、この“三本締め”に遭遇するたびに、僕はとても感動してしまうのだ。
ひとりが「ヨ〜オ!」と発声し、それに引き続いて一同が「シャシャシャン! シャシャシャン! シャシャシャンシャン!」と手締めをする。それをさらに2度繰り返す……
「ハッ!」
「シャシャシャン! シャシャシャン! シャシャシャンシャン!」
「ハッ!」
「シャシャシャン! シャシャシャン! シャシャシャンシャン!」
その間、わずか10数秒のパフォーマンス。
一糸乱れぬ、手締め。
たとえ、そこに何十人いようとも、互いに見知らぬ同士でも、ぴたりと手を合わせてしまう。
当然ながらリハーサルなしの、ぶっつけ本番。にもかかわらず、一糸乱れず、シャシャシャン! シャシャシャン! シャシャシャンシャン!
どうよ、日本人って、スゴいでしょ!?
この瞬間、僕はいつも感動してしまう。
僕が、この“手締めパフォーマンス”に最初に魅せられたのは、中学1年生の時だったと思う。
年末年始になると、証券取引所でおこなわれる「大納会(だいのうかい)」「大発会(だいはっかい)」というセレモニー(つまり仕事納め・仕事始め)があって、そこで働く数百人の人々が会の終わりに手締めをするわけだ。恒例行事として必ずテレビ中継されるそれを目撃して、僕は全身に鳥肌が立ったのを覚えている。
あれだけの人の群れが、なぜこうも心をひとつに、美しく、激しく、あたかも『第九』の一瞬の大合唱のようにシャシャシャン!と、手を打ち合わせることができるのだろうか。
あの中学の時から、すでに30年以上の歳月が流れてしまったけれど、その間、僕は“三本締め”や“一本締め”の練習をしたという記憶がない。おそらく、日本人のほとんどがそのような練習などしていないはずだ。
なのに! いつの間にか僕らは、どのような場でも、誰と相まみえようとも、一糸乱れぬ手締めをかなえることができる。
この瞬間を迎えるたびに、僕は自分が日本人であることに思いいたり、そして、その場に居合わせる人々と不思議なハーモニーを分かち合っていることに気づく。
あの雨の日の、西麻布での結婚披露パーティも、そんなひとときを、僕は心ひそかに味わっていた。
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Posted by love40 at 13:54
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