2005年10月21日

ベートーベン「大フーガ」の自筆楽譜


ベートーベンの楽譜ベートーベンの自筆楽譜が発見されたそうだ。

asahi.com(10月14日付)によると──
ベートーベン晩年の作品で、弦楽四重奏のために作られた「大フーガ」を、ピアノ連弾のために書き直した「大フーガ変ロ長調」(作品134)の自筆とされる楽譜80枚が、米ペンシルベニア州で見つかった。オークション会社のサザビーズなどによると、楽譜は19世紀末に売られた後、行方がわからなくなっていた』とのことだ。

来る12月1日にロンドンでおこなわれるオークションでは、170万〜260万ドル(約3億円)の値が付く見通しらしい。
ところで、僕はクラシック音楽に関しては無知無学なので、このたびの発見がいかに貴重なものか見当がつかないし、楽譜が読めるわけでもないのでその内容を頭の中で奏でられるわけでもないのに、なぜかこの楽譜がとても気になってしまった。と言っても、この楽譜が3億円もの価値があるからということではない。

なぜ、僕はこの楽譜に魅入ってしまったのだろう?

asahi.comの記事には、次のような解説が加えられている──
『(楽譜には)黒、茶のインクのほか、鉛筆、赤のクレヨンなどで加筆、推敲(すいこう)が重ねられ、紙に穴が開くほどの消し跡や、数枚をはり合わせた跡などがある。ベートーベンの情熱と苦悩の曲作りを表しているとサザビーズは指摘する』

上の画像を見ると、確かにその楽譜上には、ベートーベンの“闘い”の跡が生々しく残されていて、失礼ながら「汚れまくって」いる。

とろころで、今日(こんにち)のようにパソコンでさまざまな記述をおこなう我々は、書き終わった最終形──つまり「キレイ」な原稿のみをディスプレイで確認し実際に手にするわけで、そこにたどりつくまでの試行錯誤や躊躇や決断というものの片鱗を目の当たりにすることは、以前ほど多くはなくなっている。
ベートーベンさんのごとく『黒、茶のインクのほか、鉛筆、赤のクレヨンなどで加筆、推敲(すいこう)が重ねられ、紙に穴が開くほどの消し跡や、数枚をはり合わせた跡』を見ることなど滅多にないと言えるだろう。

おそらく、いまの子供たち(いや、子どもだけでなく大人でもいいのだけれど)彼らが、この楽譜を見たら、ひとつの仕事(曲)を完成させるのに、人はいかにThe Long And Winding Road(長く曲がりくねった道)を歩んでいるかが、多少なりともわかるのではないだろうか──と僕は思ってしまったのだ。

だから、僕はこの楽譜に魅入ってしまった。

このベートーベンの楽譜を、ひとりでも多くの子供たちに見てもらいたい気がする。


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ホットトピックス〔ブログ〕【blolog〔トラックバック募集中です〕】at 2005年10月21日 08:36
この記事へのコメント
森美術館で開かれているモナリザじゃなくてダヴィンチコードのレスター手稿、ご覧になられました?

風邪で全然行けず、今日に至ってしまって、焦ってます。夏に折角メンバーになって何度も観に行こうとしたのに。。。あと一週間!!
22時まで開いてくれてることに、今回程感謝していること、ありません^^
Anyway, あれもこんな感じなのかなぁ、とふと思いました^^

P.S.私もタツエさんみたいに意地っ張り。。。(苦笑)
Posted by mihoris at 2005年11月06日 17:53
●●●mihorisさんへ●●●
>森美術館で開かれているモナリザじゃなくてダヴィンチコードのレスター手稿、
>ご覧になられました?
残念ながら、最近は六本木ヒルズに行く用事がぜんぜんなくて(爆)
でも、ギリで行ってきまっせ!
>夏に折角メンバーになって何度も観に行こうとしたのに。。。
それはあまりにも悔しい!
体調のご快復を祈るばかりです!
>あれもこんな感じなのかなぁ、とふと思いました^^
そこが見たい知りたい!
>P.S.私もタツエさんみたいに意地っ張り。。。(苦笑)
よっしゃぁぁ!
Posted by オヤジライター加久時丸 at 2005年11月06日 22:15