2005年11月01日

越後屋ドラ衛門


その日、ヤリ手商人の越後屋ドラ衛門が、神社を通りかかると、泣きべそをかいた少年に出会った。

ドラ衛門「どうしたんだい、そこの少年?」
少年「あのね、ボクだけ、コマがうまく回せないんだよ」
ドラ衛門「ほお、それは可哀想だ。では、オジさんが、とても素晴らしいコマを、お値打ち価格でご提供しよう」
少年「いきなり通販モードだね」
ドラ衛門「ハッハッハ。とにかくコレを見てごらん。このコマはね、携帯電話のバイブレーション技術を平衡回転へと変換することで、多少の衝撃にも耐えて回り続けるんだよ」(※本当に実在する商品です)
4時間まわるコマ
少年「で、どのくらい回り続けるの?」
ドラ衛門「ざっと4時間。誰でも簡単に遊べるんだ」
少年「誰でもできるの? チャレンジ精神喪失って感じだね」
ドラ衛門「それが科学の進歩ってやつなんだ。税込み1680円、どうよ?」
少年「買う。これで、正月は苦労せずにダラダラ楽しめるね」

ふたり、微笑み合う。めでたし、めでたし。と思いきや、越後屋ドラ衛門の目が暗く光った。

ドラ衛門「ところで、正月と言えば、タコ揚げだね」
少年「そうだね」
ドラ衛門「そっちの準備はもうOKなのかい?」
少年「もちろん!」
ドラ衛門「“もちろん!”って、まさかキミは屋外でタコ揚げをやるつもりでは……?」
少年「え! いけないの?」
ドラ衛門「電線に引っかかると、場合によっては人身事故につながるし、停電などを引き起こすと、賠償問題にも発展するよ。マジ、ヤバイね」
少年「えええええええ! じゃあ、正月のタコ揚げはどうしたらいいの?」
ドラ衛門「そんなお困りのあなたに、耳よりグッズをお知らせしましょう」
少年「ふたたび通販モードかい」
京商「R/Cモーターパラグライダー」
ドラ衛門「ハッハッハ。この室内用・無線操縦模型の『R/Cモーターパラグライダー』なら、セールウイング内のヘリウムガスで浮き、人形のプロペラをリモコン操作で上昇・下降・左右の旋回などを楽しめるんだ。室内用だから、6畳程度の部屋で楽しく遊べるぞ。寒くないし」(※本当に実在する商品です)
少年「確かに寒くはないよ。でも、それってタコ揚げじゃないよ!」
ドラ衛門「でも、ある意味、タコ揚げ以上のタコ揚げって感じがしない?」
少年「言ってる意味がわかんねーよ」
ドラ衛門「意味より事実だぞ、少年! トラブルなしの寒さ知らずで、税込み9240円。どうよ?」
少年「う〜ん、買いますぅ」

最後に『お正月』の歌を、ごいっしょに。

♪もう いくつ ねると お正月
お正月には たこ あげて
こまを 回して 遊びましょう
早く 来い 来い お正月♪



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この記事へのコメント
ふーむ。
やはり快楽思考/願望が発明を呼ぶのですね。
私は快楽思考だけはたんとあるのですが。。。
Posted by mihoris at 2005年11月06日 18:31
●●●mihorisさんへ●●●
>やはり快楽思考/願望が発明を呼ぶのですね。
ハイ。
正確には、「快楽思考」が「願望」を整理するのではなく、「快楽願望」が「思考」を混乱させる。つまりカオスですな(苦笑)。
カオスこそ創造の源。ビッグバンって感じですか。
Posted by オヤジライター加久時丸 at 2005年11月06日 20:42