2005年11月09日

ラブ・フォーティ 第159話 〜コカコーラ〜


(最初からお読みになりたい方はこちら→【ラブ・フォーティ 第1話】 )

第158話より続く

 車は大きな公園の裏手に着いた。路肩に寄せて駐車すると、芳賀は新田を引き連れ公園の入り口に向かった。
「この中にテニスコートがある。ここはいつも仲間の誰かがプレイしているんだ。飛び入り歓迎、遠慮なしだ」
 芳賀が豪快に笑う。

 満開の桜を一定間隔にまぜた樹木の壁をたどり、やがて公園の入り口に行きついたところで、新田は思わず叫んでしまった。
「ここのテニスコート、来たことありますよ!」
「そうなのかい?」
「確か4面あって、2面がクレー、2面がハードじゃないですか?」
「そのとおり」
「コートの隅に真っ赤なコカコーラの自動販売機がありませんか?」
「おお、あったような気がするな。いったい誰と来たんだ?」

 そう聞かれ、新田はちょっとためらってから答えた。
「あの、芳賀さんと……」
「俺? 俺はおまえと初めてじゃないか」
「それがそうじゃないんです。さっきも言ったでしょ?」
「デジャブ……か?」
「いえ、デジャブじゃなくて……、ドリームですよ」
「何だ、それ?」
「ずいぶん前に、ある夢を見たんです。ここのコートで、僕と芳賀さんがテニスをやる夢を」

「じゃあ……、正夢ってことか?」
「ということになりますね」
「そうか、そりゃあ縁起がいいじゃねえか。ひょっとすると神様が応援してくれているのかもしれねえぞ」
「だといいですね」
 話しているうちにコートに着いた。
 確かにこのコートだった。新田が夢の中で見たコートだった。
 そしてコートの一遇、うららかな光の中で、真っ赤な自動販売機が鮮やかに輝いていた。

続き(第160話)を読む


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この記事へのコメント
本田美奈子アップしました。
Posted by 酔いどれ天使 at 2005年11月09日 18:57
こんばんは。
中学生がきっかけでテニスの試合に出ることになるとは思いませんでした。びっくり。
Posted by かあちゃん at 2005年11月09日 21:25
●●●酔いどれ天使さんへ●●●
>本田美奈子アップしました。
若い。あまりにも若い。黙祷。
Posted by オヤジライター加久時丸 at 2005年11月10日 01:02
●●●かあちゃんさんへ●●●
こんばんは!
>中学生がきっかけでテニスの試合に出ることになるとは思いませんでした。びっくり。
自分の身のまわりの、思わぬ人が、思わぬ力をくれることがありますよね。
僕自身も、自分の暮らしの中で、そういうことがあります。
かあちゃんさんは、どうですか?
Posted by オヤジライター加久時丸 at 2005年11月10日 01:08