2006年11月03日
お知らせ
たいへんご無沙汰しておりました。
昨年(2005年)末にブログを休止して以来、10ヶ月ほどが経ってしまいました。その間、大病をしてしまったこともあり、鳴かず飛ばずの日々を送っていました。
今後、定期的に書けるかどうかわかりませんが、『夜になったら空を見よう』というタイトルの“短編小説”を連載することにしました。
“長編小説”『ラブ・フォーティ』とともに、ぜひ『夜になったら空を見よう』もお読みください。なにとぞよろしくお願いします。
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13:38
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2005年12月28日
読者の皆さまへ (2006年4月12日加筆)
『ラブ・フォーティ』は、昨日をもちまして完結させていただきました。
長いあいだお読みいただき、また応援していただき、まことにありがとうございました。
207話。なんと7カ月にもわたる、新田真一と彼を囲む人々の長い旅となりました。
これからも僕の心の中で、そして、できればあなたの心の中で、新田たちが生き続けてくれれば、これほどに幸せなことはありません。
お互い、年齢を重ねるともに、味わいを深める人生にぜひしましょう!
なお、僕は次の作品を書く準備を進めようと思います。
勝手ながら、しばらく構想を練ることに時間を費やしたい思います。
したがいまして、当ブログ『オヤジライター、かく語りき。』の更新を、しばらくお休みいたします。(とか言って、ひょっこり書くことがあるかも)
では、最後に一問一答です。(←誰とだよ?〈笑〉)
「どのくらいブログを休むんですか?」
「3カ月」
また、お会いする日を、楽しみにしています!
★★★ 2006年4月12日追記 ★★★
昨年末にブログの更新をストップしてから、早3ヶ月がたちました。
その間、僕は、新しい小説の構想を練り、書き始めていますが、まだ全体像が見えていない状態で、予定では4月頃ブログを再開するつもりでいましたが、まだお見せできる感じではありません。
また今年は、小説を書いて書いて書きまくりたいという気持ちになっており、公募にも積極的に応募したいと思っております。(この場合、その作品は非公開が前提となるのが普通ですね)したがって、ここで今お話ししている作品は別のものを指しています。
ということは、現在同時に数作着手しているわけですが、皆さんに読んでいただこうと思っていた作品の進行が遅れています。
ブログ再開の具体的期日をお約束できない今、この際、当ブログをもうしばらく休止し、出来上がり次第、再スタートしたいと思っております。
今まで気長にお待ちいただいた方には、たいへんご迷惑をおかけしますが、「ある日突然、復活するオヤジライター」を心の片隅にご記憶いただいて、さらに気を長ーーーーーく待っていただけると幸いです。
勝手なことを申し上げて、たいへん申し訳ありませんが、ぜひご容赦ください。いつか再会した折には、またよろしくお願いいたします。
Posted by love40 at
06:51
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2005年12月20日
タイム誌の「今年の人」
米誌『タイム』の「今年の人」に、ロック界の大物・U2のボノ氏(中央)と、ビル・ゲイツ氏(左)とメリンダ夫人(右)が選ばれ、表紙を飾った。選出理由として「正義を再構築し、後に続くようわれわれに働きかけた」と指摘している。
凄い表紙だ。
とくに、ボノの存在感!
まるで、大富豪夫妻を両脇に組み従える、凶悪な誘拐犯……のようにも見える(笑)。
「ただじゃおかねーぞ」と、ボノの目が威圧している。
そう言えば、心なしかビル・ゲイツ氏の目はおびえ、口もとが引きつっている。
ところでゲイツ氏の妻のほうは、どうだ?
うーむ。ボノの危険なオーラに、さほど動じていない様子。
むしろ「あたしに手出ししたら容赦しないよ」と言わんばかりの確固たる眼光。
この3人の中では、ただひとり口もとを“への字”に締め、落ち着き払っている。
じつはこの人が“凶悪犯”ボノのボスだったりして……(笑)
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2005年12月15日
スイスの新札に胎児、がい骨が登場か
たまたま僕は広告関係の仕事にたずさわってきたので、プレゼンテーションというものをおこなう機会がよくある。
プレゼンテーション(通称、プレゼン)とは、簡単に言えば、「今度の新たな広告はこんな感じで展開したいのですが、いかがでしょう? 制作物はこれで、制作意図をまとめた企画書がこれです」ということを、先方(クライアント)に提案することだ。
プレゼンは広告に限らず、さまざまな業種でおこなわれていて、本屋さんなどに行けば『効果的なプレゼン術』だとか『攻めの企画書』だとか、どっさり並んでいる。
さて、企画書には、その冒頭にたいてい「企画主旨」とか「企画骨子」と呼ばれる項目が掲げられていて、(僕の経験上では)企画意図を3つの要素にまとめられていることが多い。
なぜ「3つ」かというと、人は「3つ」が好きだからだ、としか言いようがない(笑)。5つでも7つでも構わないのだけれど、なぜか3項目掲げられていて、さらに3つの円などを使って図式化されていることが多い。すると、企画書の1ページ目として、すごくサマになる(笑)。
たとえば、あるイベントの開催主旨として『「先進」「環境」「共生」を基調とする』などと書き表されていたりする。企画書の読み手は、この3要素に留意しながらイベント案を検討することになる。「この企画に“先進的”なものは期待できるか? “環境問題”を訴求しているか? “共生”の実現に寄与しているか?」などとチェックしながら読み進む。
そして、企画主旨の3つに反していないと判断すると、「企画意図をかなえていて、有意義な提案だ」となる。
ところが、このような論法で立案して、とんでもない企画が決定してしまうことがある。少なくとも、僕の経験だけでも何度もある。
まず最初にプランナーが企画主旨を設定し、それを満たしているかどうか検討しながらコピーなりデザインなり制作し広告物に仕上げていく。
とりあえず制作物が出来上がり、みんなで検討する。すると「なんかヘンだな」と誰かが言ったりする。他の者も「確かに、ズレてるよな」と言う。僕も「切れ味のない広告だ」と思ったりする。そこへ、プランナー(とかディレクター)が現れ、当初の企画主旨と照らし合わせてみる。で、言う「当初の企画意図を満たしているし、クライアントも喜ぶと思うよ」と。
デザイナーやコピーライターなど、制作関係者は徹夜に次ぐ徹夜でヘトヘトだから、そのひとことで、「そう言われれば、確かにそうですね」と怒濤のごとく同意しちゃったりする。そして逃げるように帰宅する(笑)。
こういうことは、よくあることだ。
きっと、この一件も、そんな制作プロセスがあったのではないか、と僕はにらんでいる。
いま、スイスの新札導入に際して、一悶着起こっているそうだ。
時事通信(12月10日)の見出しは、およそ冗談としか思えないようなもので『スイスの新札に胎児、がい骨登場か』となっている。記事は短いもので──
『偽札防止のため新札の導入が検討されているスイスで、公募でトップの作品。100スイスフラン札には胎児、1000フラン札の透かしにはがい骨が登場。「毎日使うお金としてはふさわしくない」などと激論』と伝えている。

上の画像を見ると、見にくいかもしれないけれど、確かに100スイスフランには「胎児」が、1000フランには「がい骨」が透かしになっている。ほかにも「赤血球」があるそうだけれど10フランがそれか?
しかし、揃いも揃って「得体の知れない」図柄だ(苦笑)。
公募なのだからどんなアイデアが出てきても不思議ではないのだけれど、それがトップとなると実際に使われる可能性があるわけだ。その辺の選考システムがよくわからないので何とも言えないのだけれど、少なくとも、公募で集まった案を事前選考で絞って、本選考にかけたのではないだろうか。
で、前述の話につながる。
これは僕の予想なのだけれど、この新札デザイン公募に際して、企画主旨(
デザイン意図)のようなものが公募元(国側)から掲げられていて、その要請を満たしたものが本選考へと勝ち上がったのではないだろうか?
たとえば、「新札デザインとして、満たすべき条件を3つ掲げる。それに沿って、デザイン提案をすること」といった具合に。
で、その3つの条件なのだけれど、僕なりの憶測では──
(1)従来の紙幣にはない、独創的なデザインであること
(2)造形的に(純粋にデザインとして)斬新であること
(3)人が毎日使うものとして、人間性を感じさせるもの
という感じなのだけれど、どうだろう?
かりに上記の3つが必須条項だとすると、この新札たちはグロテスクかもしれないけれど「独創的」だし、好き嫌いはあるにせよ「造形的」なアイデアを感じさせるし、胎児とがい骨という人生の両端を掲げることにより「人間性」を表現しているとも言える。
少なくとも「企画意図をかなえていて、有意義な提案」であると言えよう。
さて、あなたはどう考えるか?
いずれにせよ、「企画」「企画書」のたぐいには、お互い注意しましょうね(苦笑)。
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2005年12月14日
「大吉」「中吉」「小吉」「吉」「末吉」「凶」「大凶」、いろいろあれど……
個人的に大好きで、つねづねたいへんお世話になっているお茶づけ。白米さえ食べていれば、とりあえず日本人の日本人たるアイデンティティを保つことができていると思っている僕にとっては、お湯をかけてサラサラと胃袋に流し込めるお茶づけは、たとえ二日酔いのときでさえ食べる意欲をさまたげることのない「イキで謙虚なヤツ」という、まことに好感度の高い朝飯……いや、それどころか“ディナー”だったりする(笑)。
そのお茶づけと言えば「永谷園」だけれど、この冬、“受験生応援おみくじ付きの「お茶づけ」シリーズ”を期間限定で販売しているそうだ。
FujiSankei Business i. (12月11日付)によると──
『「お茶づけ海苔8袋入」「さけ茶づけ6袋入」「梅干茶づけ6袋入」の3品に、12月から来年2月まで「おみくじ付 お茶づけ海苔」を1袋プラス。「おみくじ付…」は合格応援カマボコ入りで、パッケージ裏面には「大吉」「中吉」のおみくじが付いている』という。
“受験生応援おみくじ付き「お茶づけ」”なのだから、当然ながらおみくじが付いていて何の不思議もないのだけれど、やはり、不思議だ。
何がって?
そりゃそーでしょう。「大吉」と「中吉」しかないおみくじ……。
負けがあってこそ勝ちがあるわけで、「小吉」「末吉」くらいは入っていないと、「大吉」の「大吉」たる喜びも薄れるってものではないか。
とは言え、永谷園さんだって、前途ある青年に、一袋のお茶づけをもってして不吉な印を突きつけるわけにもいかないのはよくわかる。
つまり、縁起物としての、めでたき「大吉」「中吉」なんだろうな。
しかし、そこまで考え及んで、ふと思ってしまった。
かりに僕が受験生で、さけ茶づけを買って、「大吉」ではなく「中吉」を引いてしまったときの中途半端な敗北感は、サラサラとしたイキなお茶づけの食感に、どう影響するのだろう(苦笑)。
子供の時にやった、勝ち負けの不明瞭なお正月ゲーム──「勝ち負けにこだわらず、めでたく楽しく遊びなさい」と子供らに声かけるホロ酔いの父ありき──の、ゲーム終了後の対戦同士に漂うドンヨリ感をつい思い出してしまった。
「大吉」と「中吉」、ビミョーな後味(苦笑)。
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2005年12月09日
JR水道橋駅に、傘の自動販売機
かつてスピルバーグの『マイノリティ・リポート』を観た際、殺人未然予防システム確立を社会背景に、クルマや人間は空を飛び、スパイダーなる人物認証ロボットがうごめく西暦2054年という“超”未来に、雨が降ると、人々は依然としてフツーの傘をさして街路をゾロゾロ歩いている光景に出くわした時、暗澹(あんたん)たる気持ちにならざるをえなかった僕にとって、傘の話というのは、これから50年後も解決できない(苦笑)悲しきデスティニーのように思えて、「傘=人類史上の無策」のようにとらえてきたフシがある。したがって、次の記事(asahi.com12月6日付)を読んだときも、ある種の脱力感がつきまとって仕方がないけれど、「人間らしい話題」ではある──
『JR水道橋駅に傘の自動販売機が登場した。設置元の東日本キヨスクによると、傘を売る本格的な自販機は初めての開発という。 商品は400円のビニール傘から1000円の折りたたみまで3種類。にわか雨のときは商品補充が追いつかない人気ぶりで、売り上げは同じ駅構内のキヨスクを上回る』らしい。
ということは、自販機設置はとりあえず成功したと言っていいのではないだろうか。
おめでとうございます!
しかしながら、このめでたい記事は次のように終わっている──
『とはいえ、当然ながら、晴天時の売り上げはほとんどない。あまりにもムラのある稼ぎぶりに、ほかの駅にも広げるかどうかは「検討中」』という。
稼ぎぶりにムラがありすぎて悩んでいらっしゃると……
だって、相手は雨だもんな……(苦笑)
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2005年11月30日
『神経成長因子(NGF)』
携帯電話の登場とともに、それまでの(固定式)電話のトリックが陳腐になってしまった推理小説や、DNA鑑定がなかった時代の、親子の血液型をめぐる疑心と誤解が引き起こす家族ドラマが、もはや古典の領域に収められてしまったり……、僕たちを取り巻く生活環境は「苛酷」と言うよりは「薄情」なほどに著しく移り変わりを続けている。
当然ながら、クローン人間やロボットや宇宙ステーションも、SFの領域ではなく日常のドラマのごく普通の道具立てになる日も近いことだろう。
だから、何が起こっても驚いてはいけないのが現代という時代のはずなのに、このニュースには「そこまで研究しなくてもいいのに」と僕はちょっとたじろいでしまった。
ロイター通信(11月29日付)によると──
『イタリア・パビア大学の研究者チームはこのほど、学会誌「精神神経内分泌学」で、人の恋する感情は神経成長因子(NGF)という分子の働きが影響している、とする研究結果を発表した。
研究者チームの調査によると、最近激しい恋に落ちた58人のNGFの血中濃度は、交際相手のいない人のグループや長期間交際をしている人のグループに比べ、かなり高かったという。ただ、同じ恋人との交際期間が1年を超えると、NGFの血中濃度は他のグループと同程度まで低下した』
つまり、人の恋心(こいごころ)には、「神経成長因子(NGF)」という分子が影響していて、しかも交際期間が長くなると、NGFの血中濃度が低下するのだそうだ。「NGFの血中濃度が低下」──この記述をそのまま受け止めれば、「NGF」は数値化できるということだから、要するに、人の心の奥底でうごめく“神秘”であるはずの恋心を、数字で表すことだってできてしまうってわけだ。
「あなたは私のことをもう愛していないの?」などというセリフのかわりに、「あなたのNGF、調べさせて」となるのかも(苦笑)。
当然ながらNGFの血中濃度を意図的に高めるクスリ(NGF系バイアグラ?〈苦笑〉)も開発されるであろうし、それら一連のNGF系ドーピングを検査するクスリも登場するに違いない。
問題は、相手への偽りの愛がどうのこうのというレベルのことではなく、じつは自分自身の心を知ろうとする時ではないだろうか。
「自分はいま、ほんとに恋をしているの?」
たとえば、気になる彼がいて、会社の廊下ですれ違うときなどに、なんともとらえどころのない心のうずきを感じる……。これって、恋なの?
テレビでは「NGF検査薬」のコマーシャルが流れている。
「あなたは、同情や憐憫と恋を、取り違えていませんか? 仕事上のストレスを、偽装恋愛でごまかそうとしていませんか? 本当の恋かどうか迷ったら、ぜひ当社のNGF検査薬で血中濃度を測りましょう」……なんてことになるかも(苦笑)。
記事は、次のように終わっている。
『研究者チームは、恋をすると、なぜNGFの血中濃度が高くなるのかははっきりしないものの、交際が始まる前の「社交上の相性」にNGFが大きな影響を及ぼしていることは明らかだとしている』
NGFによって、もし「社交上の相性」が数値化できるようになるとすれば、星座や血液型による相性占いなども大いに影響を受けることになるだろう。
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2005年11月27日
カナダの刑務所、収容者へ入れ墨サービス
「ベストをめざすことは、ベターをめざす100倍の手間がかかるだけでなく、たいてい不可能である。とくに政治においては」と言ったのは誰だっけ。
“善い”行政ではなく、“より善い”行政をおこなう。
この「より善い」という物言いがなかなかクセモノで、言い換えれば「悪くはない」ということだから、選択肢はいくらでもあるわけだ。
その“より善い”行政の例をたまたま目にしたのでご紹介したい。ロイター(11月25日付)の記事から──
『カナダ政府は24日、オンタリオ州バスの刑務所内で、収容者らに入れ墨を施すサービスを試験的に導入していることを明らかにした。不衛生な針の使用による所内での病気感染を防ぐためという。
政府は、隠れて入れ墨を入れることが針の共同使用につながり、刑務所内での病気蔓延の原因にもなると指摘している。刑務所当局によれば、所内でのB型肝炎およびC型肝炎の感染率は所外の約30倍、HIV感染率は約10倍だという』
刑務所内での入れ墨を禁ずることのほうが“ベスト”と思われるのだけれど、そうすることができないとは……。不可解としか言いようがないのだけれど、“ベスト”ができないのであれば“ベター”を考えるしかない。
つまり、B型肝炎やC型肝炎の感染、HIVの感染が“ワースト”であって、そういうことなら入れ墨行為を公認にしたほうが“ベター”だということなのだろう。
さらに記事はこう伝えている──
『このサービスを受けるには、入れ墨のデザインがギャング的でないこと、人種差別的でないこと、刑務所当局の承認を得ていることが必須条件となっている。また、服役態度が良好であることも条件』
入れ墨の条件が「ギャング的でなく」「人種差別的でなく」「服役態度が良好である」となれば、これはもう“良い子のマーク”じゃねーかよ!(爆)
こんな制約下で入れ墨を入れた日にゃあ、恥ずかしくて刑務所内を歩けなくなってしまうんじゃないかい?
ところで、話はコロッと変わってしまうのだけれど、僕がコピーライターになりたての頃、今でも感心するほど一生懸命に広告の勉強をしていて、国内の広告年鑑はもとより海外のさまざまな広告年鑑を読みあさっていた。確か、その頃に見たもので、ニューヨークの入れ墨屋さん(?)の新聞広告が、いまでも忘れられない。
新聞1ページ全面に、男の裸の背中がクローズアップされていて、びっしりと入れ墨がされている。図柄は覚えていないけれど、日本のものとはまったく違う感じのデザインだった。肩から背中、腕全体を、凝ったデザインのタトゥーがひしめき合うように描かれ、肌を飾り立てている。
そういう写真が新聞全面にドカンと出ていること自体、とても驚いたのだけれど、その広告の一番下に、がっちりとしたゴシック文字で組まれたキャッチコピーに目が行ったとたん、それまで味わったことのない衝撃を喰らった。そのコピーとは──
『Surprize Your Wife!』(あんたの女房をぶったまげさせな!)
ある日、奥さんの前でシャツを脱ぎ、くるりとターンして背中を見せると、そこにびっしりとタトゥーが彫り込まれている……。そりゃ、ぶったまげるだろうな(笑)。
ただ、ぼくはその光景を頭に浮かべて「すげえ広告だ」と思ったのではない。
じつは僕は、この広告を食い入るように見つめたであろう人物(読者)を、次のように想定したのだ──けっしてマッチョのような強い夫ではなく、どちらかと言うと、奥さんに日ごと小言を言われたり、鼻先であしらわれたりしている、ウダツの上がらない気弱な亭主──そういう男が、この入れ墨写真と『Surprize Your Wife!』を目にして、「ちくしょう、オレだって、ただのへなちょこ男じゃないんだぞ! その気になったら、こういうタトゥーで変身して……」と、“強さ”を手に入れた自分を一瞬想像してみる。実際には彼は入れ墨を入れたりはしないのだけれど、ほんの一瞬だけ、強くてワルな自分を夢想し、ちょっとニヤッと笑ってから、いつものように会社に向かう……。そんな男の心の光景をしっかりわかって作られている広告のような気が、僕にはしたのだ。
弱虫亭主の一瞬のハードボイルド、かな。
今でも忘れられない広告だ。
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2005年11月26日
『感どうする経済館』
そろそろ受験シーズンということで、オトナの皆さーん! なつかしの長文読解問題……いや、軽い短文読解問題に挑戦してみましょうか。では、課題となる文章は、11月25日付の読売新聞から。短い文章なので、お気軽にどうぞ──
『内閣府は25日、日本経済を子供向けにわかりやすく解説した「感どうする経済館」を東京都港区の東京タワー4階にオープンした。開館式に参加した与謝野経済財政相と竹中総務相、安倍官房長官は、1分間に増える政府の借金6500万円分のお札に相当する6・5キログラムの「借金リュックサック」を背負い、「予想以上に重い」と“借金の重み”を強調した。入場無料』
以上の記事を読んで、最も正しく文意を伝えているものと思われるものを、下の(1)〜(5)より選択せよ。
(1)日本の借金はもうどうすることもできない、ということを罪なき子供たちにひしひしと伝えたかった。
(2)日本人のブラックユーモアも、ここまで成熟したということが言いたかった。
(3)与謝野さん、竹中さん、安倍さんの皆さん……。こんなことでもしないと、小泉首相より目立たないと思った。
(4)当初「“感動”する経済館」としたかったが、あまりにも無鉄砲なので「感どうする経済館」という文意不明な施設名にした。「感、どうする?経済館」が正しいという説もある。
(5)「入場無料」が妙に腹が立つ。
以上をもって、あえて「五者択一」としたい。となると、けっこう難問でしょう?(苦笑)
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2005年11月24日
『アキバ初心者救済ツアー』
う〜ん、ちょっと行ってみたい、かも。何にって、『アキバ初心者救済ツアー』に。
てゆーか、こういうツアーがあるってことをつい最近知った。
ITmedia(11月22日付)には、こういう書き出しで紹介されている──
『「メイド喫茶に行ってみたいけど1人じゃ恥ずかしい」「でも友達も誘えない」……という一歩踏み出せないあなたに朗報だ。日本旅行はこのほど、東京・秋葉原の“初心者”を対象にした「アキバ初心者救済ツアー」の参加者募集を始めた。コスプレイヤーがガイドを務めるバスでオタクの聖地に乗り込み、紙袋をぶらさげメイド喫茶で一服。誰でも自動的に「a-boy」になれる半日ツアーだ』
とにかく注目度No.1の街だからな。ツアーができても不思議ではない。
ツアーは来年1月28日に実施されるそうで、日本旅行が企画し、アニメ製作のゴンゾと秋葉原西口商店街振興組合が協力するというから、ギャグではない。マジだ。
どのくらいマジかというと、すでにスケジュールもしっかり組まれているので、ご紹介する。
『まず午前10時にJR新宿駅に集合。ゴンゾのテレビアニメ「ソルティレイ」のコスプレイヤーがガイドとして同乗するバスで移動し、ゴンゾのスタジオを見学。「アキバ初心者講座」で基礎知識を習得した後、いよいよ秋葉原へ。
「肉の万世」での昼食やメイド喫茶でのお茶の後はフリータイム。参加者に配布される「アキバカルチャーMAP」「アキバ初心者虎の巻」「アキバ初心者救済ツアーオリジナル紙袋」を手に秋葉原を散策できる。ソルティレイ鑑賞会やガイドのコスプレイヤーとの記念撮影会なども楽しみ、午後6時に現地解散となる』
『肉の万世』なら、数十年前から知ってるぞ!(←威張れば威張るほど、「a-boy」から脱落〈爆〉)
ツアー代金は5800円(税込み)。定員は最大30人で、定員になり次第締め切る。宿泊希望者には宿泊先も用意する。なかなか、いたれりつくせりって感じだ。
アキバ常連A「オレら、このツアー、行くべきじゃない?」
アキバ常連B「“初心者”用なんて、いまさら行っても仕方ないっしょ」
アキバ常連A「心配なんだよね」
アキバ常連B「何がよ?」
アキバ常連A「このツアーで、真のアキバが、語られているのかどうかが……」
アキバ常連B「それは言えてるね。チェックいれてみますか」
というわけで、『アキバ初心者救済ツアー』は、アキバ“プロ級”常連者で満員だったりして……(笑)
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